神話と歴史


 神 話 か ら 宇 宙 ロ マ ン ヘ
        ー 超 古 代 の 謎 と 真 相 ー        

Y・C・M作

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1 「 ギ リ シ ャ 神 話 の 謎 と 真 相 ー オ リ ン ポ スの黄 昏 ー 」

 

 オ リ ン ポ ス の 1 2 神
  

名前 通称 英語名  所持品 領土
主神ゼウス 神々の王 ジュピター 雷霆 木星
ポセイドン 海の神  ネプチューン 三つ又の鉾 海王星
アレース 戦の神 マルス 刀と槍 火星
ヘルメス 力と健康の神(盗みと商売の神) マーキュリー 蛇の杖 水星
アポロン 法と秩序の神 アポロ 竪琴と弓 太陽
ヘーパイストス 火山と鍛冶の神 バルカン 魔法の自動テーブル 木星の火山
*ディオニュソス ワインと芸術の神 バッカス  魔法の杖(チュルソス) 一所不住
ゼウスの后ヘラ 結婚と出産の神 ジュノー 孔雀の羽 土星(父クロノスの星)
アテーナー 知恵と武勇の神  ミネルバ アイギスの盾 彗星メノラー(金星の前身)
アフロディーテー 美と愛欲の神   ビーナス  魔法の帯(ケストス) 金星
アルテミス 月と狩りと処女の神 ダイアナ 銀の弓 月(第三惑星B)
デメーテル 豊饒と多産の神  セレス  農機具&麦の穂 第五惑星(小惑星帯)
ヘスティア キッチンの神 ヴェスタ 台所洋品 ホームレス?

 *後からオリンポスに加わった新参の神さま。影の薄いヘスティアをおしのけて入った。これによって男女の比率が崩れる。

    

これが一般に知られている「オリンポスの12神」の図式だが、この12柱の男女の神さまたちの地位や役割、さらに相互関係については、“常識”を越えた複雑怪奇な問題を解かないかぎり、絶対に理解することはできない。ギリシャ・ローマの古典時代には、すっきりとこの形でまとめられてしまったが、それは、「家父長制」、つまり父親の権威を中心に、すべてが男性優先の社会秩序の下に、父親から息子へと家系が伝えられて行く制度が固定された、ということを表わしているのであって、この反対の「母権制」、乃至は「女家長制」、つまり、母親の権威をタテにすべてが女性中心に運営されて、母から娘へと家系が伝わって行く制度、この制度が続いていた時代の方がはるかに歴史が古く、少なくとも数千年間、地球上の人類はこの制度の下で暮らしていたのだ、といこと、これを先ず予備知識として持っていてほしい。(→「母権制について」)
 
この地球上のほとんどの神話には、ある共通のパターンがあり、ユダヤ教、キリスト教 、それにイスラム教といういわば三大姉妹宗教では、「唯一神」が絶対者として絶大な力を発揮して、人類に対して“水も漏らさない”完璧な支配を完成しているから、ここには「女神」というものが登場する余地がまったくない。しかしこれ以外の所では必ず、男女双方の神さまたちが、天界に「パンテオン(神々の殿堂乃至集会)」を形作って、互いにいわば牽制し合って、人類に対しても他の神々に対しても“相対的な支配”を及ぼすことが出来るだけで、ユダヤ人の神さまYHWH(イェホバまたはヤハヴェ)のような、「唯一絶対の存在」ではあり得ない。日本の「八百万の神々」はもちろんのこと、インドも中国もイラン(ペルシャ)も、シュメールもバビロニアもエジプトも、さらにはギリシャもローマもゲルマンも、みんなこうした「相対的な支配権」を持つ神さまたちが、よくも悪くも大変“人間くさい”活躍をくりひろげる「神話の世界」を持っているのである。しかもその「登場人物」も果たす役割も、性格や行動のパターンも、さらに冒険や乱暴狼藉、不倫やハレンチの内容に至るまで、これほど広い範囲にわたって、ほぼ共通している、ということは、一体何を意味するものなのか?それをよく考えて、そこから推理を進めて行けば、これら「神さま」たちの正体、つまりこの地球上に広範囲にわたって、はるか太古の昔に実在したある人物たちの足跡が、影のように浮かび上がって来ざるを得ないのだ。それを仮に「エイリアン」、あるいは「宇宙人」と名づけて見れば、かれらがこの地球の上で活動した記録が、それぞれ各地の「神話」として残されているのだ、と考える以外にないと思う。「進化論」だの「地質年代」だの、あるいは「科学技術史」だの、こういう今の時代の“常識”を一度棚に上げて、すなおに「神話」や「メルヘン」の世界を旅して見れば、このことが誰にでも実感できる筈である。 たとえばギリシャの「オリンポス」という、日本の「高天原(たかまがはら)」に相当する「神々の住まい」を例にとれば、これを現在の地図の上で特定することよりも、はるか超古代にこの惑星の上空に滞在した「宇宙船」ないし「宇宙ステーション」としての「オリンピア号」と考えた方が、はるかに夢と希望とロマンを掻き立てる力があるだろう。「大洪水とノアの方舟」も、「トロイアの滅亡と木馬」も、「パリスの審判女神たちのミスコン」も、さらに「ガニュメデスの誘拐」も「キューピッドの恋の矢」も、すべてただの空想に基づく荒唐無稽のおハナシなどではなくて、生きた「エイリアン」乃至「スーパーマン」たちの現実の活躍を前提として、初めて根本的に理解することのできる「実話」なのだ、と私は確信している。
 「直立猿人(ピテカントロプス・エレクタス)」から現在の文明人への突然変異、乃至は「チンパンジー」から「シューベルト」への突然の飛躍、これを説明することは、「宇宙人」乃至はそれに類する「スーパー人間」の、たとえば「遺伝子の操作」というような介入を前提としないかぎり、絶対に不可能である。それがはるか太古のこの地球上で行われたのだ、ということ、その決定的な証拠こそ、各地の民族が数千年にわたって伝えて来た「神話」の内容にほかならない。「神話」こそ真の「歴史」である。


          神 話 か ら 宇 宙 へ ( 2 )
         ヘ リ オ ス 太 陽 系 の 歴 史

約45億年前  太陽から一部が分離し、惑星として軌道を回るうちに、ガス状物質が冷えて固まる。(約12個)。中国の神話では、「当初は太陽が9個あったが、ゲイという巨人が弓で射落としたので、残りは一つになった」といわれる。惑星は初めはすべて“燃える火の球”だったが、一つを残して冷えて固まった、ということを表わしている。
約25億年前(原生代) 鉄鉱床や銅鉱床が形成され、甲殻を持たない無脊椎動物が発生する。菌類・藻類の時代。ビールスやバクテリアはこの時代から地球上にのさばっているのだから、地球人の医学などによって病気を根絶しよう、などという無謀な企てはきっぱりと諦めることだ。→「生物発生の4大種別
約5億七千五百万年前(古生代・カンブリア紀) 三葉虫が発生。先ごろ「三葉虫をサンダルで踏み潰した足跡の化石」が発見された、という。この時代にもこの惑星を訪問した宇宙人がいたことになる。列島の旧石器を捏造した愚者は、宇宙人のではもったいないから、三葉虫の爪のアカでも煎じて飲むがよい!
約4億年前(シルリア紀) 最初の陸上植物(偽羊歯植物)が発生する。列島では珊瑚類の化石が発見されている。カレドニア造山運動が開始される。
約3億五千万年前(石炭紀) 最初の昆虫(=宇宙からのインベーダー)と両棲類が発生する。石炭層の形成。シロアリやゴキブリはこの時代から地球を支配している。これを絶滅させようなどという無益な試みは、地球人はさっさと諦めた方がいい。生き残るための悪知恵にかけては、かれらの知能の方が、地球人よりも数億倍も上なのだから。
約3億年前(二畳紀) 爬虫類の発生。バリスカン造山運動。裸子(=風まかせで受粉する)植物の発生。地球人の脳の古い部分には、すべて爬虫類の脳が内臓されている。だから地球人が完全に爬虫類の脳から脱皮しないかぎり、性犯罪は絶対に根絶不可能なのだ。
約2億五千万年前(中生代・三畳紀) 恐竜(これは爬虫類ではなく哺乳類)の発生。亜鉛・鉛の鉱床が形成される(アトラス山脈地帯)。恐竜と宇宙人が”共存”した痕跡も発見されている。またUSAのネバダ州では、革靴の足痕がこの時代の地層から発見されている。         
約2億年前(ジュラ紀) 始祖鳥の発生列島では石灰岩の発達。惑星中に各種の地下資源が形成される。
約1億五千万年前(白亜紀) アンモナイトの発生。含油層が初めて形成され、石膏、タングステン、錫などが埋蔵されている。被子(=昆虫の媒介によって受粉する)植物の発生。
約六千五百万年前(新生代・第三紀) 貝類の発生。アルプス造山運動。列島の形成。恐竜の絶滅。金・銀・銅その他の金属鉱床。石油・天然ガスを含む火山岩類。
約千七百万年前(第四紀) 哺乳類(より正確には「現在生息する体毛類」)の発生。第四氷河期。礫・砂・粘土・ロームなどの層。中国の黄土地帯。
約百七十万年前(洪積世)  猿 人(アウストラロピテクス)発生。打製石器(礫石器)の使用開始。群れ社会・獲得経済の始まり。                      
約五十万年前(洪積世)  原 人(北京原人、ジャワ原人、ハイデルベルク人)の出現。 火 の 使 用(北京原人)・ (地球人が)言語の使用開始。
約十五万年前(洪積世) 旧 人(ネアンデルタール人、ローデシア人)の出現。石器の形態分化。火の使用と肉食の一般化。埋葬の習慣が始まり、身体装飾も開始される。
約四万年前(洪積世)

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新 人 類(ホモ・サピエンス)の出現。石器の精巧化(石刃の出現)。骨角器(銛・釣針・弓矢)の発達。装身具の発達。 衣服の着用。洞窟の壁画と照明、女性裸像(宗教・芸術の芽生え)。ピラミッド(宇宙船のための航空管制塔)、ナスカの超巨大図形(交通標識)、マヤの水晶製ドクロ、ギリシャの太陽系惑星儀、プレインカの超極細糸と白色染料、古代電池、ピリレイス地図などの“オーパーツ(out of place artifacts )”。これらはどれも遺伝子操作などによる 異 星 人(エイリアン)の干渉を考えないかぎり理解不可能な現象であり、プ ロ メ テ ウ ス 、 ア ト ラ スなど、“巨人”の名で呼ばれる異星人が、この“新人類”の創造主であり、養育者兼教師であった、と推測できる。“パンドラ”という人工の女性や、“アダムの肋骨から作られた”人類最初の女性“イブ”にまつわる神話も、どちらもこの推測を裏付ける有力な証拠となる。                    
約一万二千年前(沖積世) 大 洪 水(氷床縮小・海面上昇)の到来。複合破局(コンバインド・カタストローフス)。アトランティス大陸(ほかにアスカ、ムー、レムリア等)の文明の滅亡。ノア(デウカリオーンetc)の方舟伝説。 プ ロ メ テ ウ ス、 ア ト ラ スなど“ 巨 人 の 追 放”伝説。
約一万年前(新石器時代) 磨製石器の使用。土器の発達。漁業技術の進歩。織物の始まり。木工技術の発達(舟・車・犂など)。
約五千年前(歴史時代) メソポタミア、エジプト、インド、中国などに都市国家と王国が形成され発達を開始する。三つの海(地中海、エーゲ海、黒海)の沿岸に都市国家が発展。→「三つの海の誕生」へ
→現代。

 

 

( ギ リ シ ャ 神 話 関 係 の 歴 史 )

紀元前10,000〜3,000(→“ミノア文明“正しくはアマゾネス文明へ)  プレ・ヘレーネス(アフリカ・リビア系のペラスゴイ人などギリシャの先住民)たちの文化。女神の権威と女王の支配による母権制・女家長制の社会が、アフリカのリビアからクレタ島、後にはキプロス島を中心に、地中海、エーゲ海、さらに黒海を巡る一帯に何千年にもわたって栄えていた。やがてアルカディア人、アイオリス人、それにイオニア人などのヘレーネス(“ギリシャ人”)たちが、海陸四方から渡来したが、かれらは次第に先住民の文化に平和裏に同化して行き、女神の権威と女王の支配を受け入れて行った。とくに重要な女神として、 ヘ ラ 、 ア テ ー ナ ー 、 ア ル テ ミ ス 、 デ メ ー テ ル 、 ア フ ロ デ ィ ー テ ー の五人が挙げられる。「太古のオリンピック」もこの時代に始まった。    
紀元前3,000 〜2,000(ミュケーネ時代) コーカサス地方からインド・ヨーロッパ系のアカイア人たちが侵入。かれらは家父長制の父権社会を構成していて、男の神さま(ゼウス・アポロン・ヘルメス・ポセイドンなど)の子孫と称し、先住民の社会秩序を根底から覆して、女神の神殿を破壊し、巫女たちを凌辱して奴隷とし、ゼウスを主神とする“オ リ ン ポ スの神話体系”を全住民に強要した。                    
紀元前2000〜1000(暗黒時代)  (いわゆる“トロイア戦争”は、当時のギリシャ一 豊かで進んだ文明を誇っていたトロイアを、アガメムノン、アキレスといった、“ゼウスの子孫”を名乗る後進地域の好戦的な武将たちが、よってたかって略奪破壊を繰り返した『侵略戦争』で、前後10回にわたって行なわれた破壊と略奪の跡が、今も生々しく残っている)。
さらに、“旧ユーゴ”地方から
ドーリス人が侵入し、徹底した殺戮と破壊を重ねたため、プレ・ヘレーネスの文化は完全に消滅して、クレタもトロイアも、その他の女神信仰の中心地も、全くの廃墟と化してしまう。女 神たちは名ばかりの存在として残されるが、主神ゼウスの“后妃(ヘラ)”ないしは“娘(アテーナー以下ほとんどの女神)”として、『生まれ変わる』ことを強制された。
紀元前1000〜334(いわゆる“古典時代”) アテネとスパルタを中心とする男尊女卑の体制社会。詩人のホメロスやヘシオドスが、いわゆる“ギリシャ神話”の骨子となるものを、言い伝えをもとに創作。前6世紀アテネの独裁者・ペイシストラトスが、官製の神話を編成することを命じ、アポロドーロスが公式の“神話”を完成させる。同時に、アテネのパルテノン神殿を初めとする建築物や、黄金と象牙を材料にした高さ12メートルの巨大な“アテーナー像”、ミロの“ビーナス像”、エフェソスの“アルテミス像”なども造られた。また、芸術の神・ディオニュソスを祭る目的で、いわゆる“アッティカのギリシャ悲劇”も(最高五万人を収容できる円形劇場で)上演されて、熱狂的な喝采を浴びた。
紀元前334 〜 (ヘレニズムからローマ時代) マケドニアのアレキサンダーがギリシャを征服する。 その後ヘレニズム時代を経て、ギリシャはローマ帝国の一属州となってしまう。ローマ人は、自分たちは、トロイアが滅びたあと生き残った英雄アエネイアースの子孫だ、と称していた。
紀元前4 〜現代 (魚座の一神教時代)

イエス・キリストの生誕・活動・処刑。ユダヤ王国の滅亡、ローマ帝国の衰亡、キリスト教中世からルネッサンス・近代を経て現代へ。女神はもちろん、 オリンポスの神々を直接“信仰”する人間は、もはやこの惑星にはだれもいない。かれらの姿や活動の記録は、“神話”を除けば人類の芸術作品の中だけにその名残りをとどめている。まさにオリンポスは『黄昏』を迎えたのである。

                 Y・C・M述

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