「ミューズの子」

ゲーテ詩

Y・C・M邦詩


野山を越えて、口笛吹いて

飛んで歩く、それが仕事さ

リズムに合わせ、拍子を取って

周りはみな、踊りを踊り

翔けて行くよ

庭の片隅に、花が咲いてる

木にも咲いている

歌の力で、たとえ冬でも

花を咲かそう、花を

花を咲かそう

氷と雪に埋め尽くされた

冬の山も、蘇らそう

花が消えても、この喜びは

消えはしない、歌を歌えば

幸せだよ!

リンデの樹の陰に、人が見えりゃ

すぐに飛んでって

歌の力で、踊りださせる

ぼくのメロデイー、不思議な

ぼくのメロデイー

翼をつけた靴にまかせて

飛び回ろう

恋を届けよう

だけどこのぼくは、いつになったら

休めるだろう?

あの娘(こ)の胸で、休めるだろう?

 

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