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国際フランツ・シューベルト協会について


本協会は楽聖フランツ・シューベルトの人と作品についてその全貌をあきらかにし、その音楽の普及を目的とする音楽愛好家団体です。
 以下を大きな柱として活動を続けています。
1. 演奏会の開催 内外のアーティストに依頼して、オペラ、合唱などを含む1000曲に及ぶ作品の上演をめざす。4. 上記の活動を通して、才能ある新人演奏家の発掘、専属の合唱団やオーケストラを後援し育成する。
2. シューベルトの研究書や会報などの刊行。
5. レコード、CD,DVD、VTRetc. 楽譜、研究書、演奏会記録等シューベルトに関するあらゆる情報資料の収集と保管。
3. 「シューベルトの歌曲集」の日本語版を作成、日本語で歌うことによってリードを普及させる。
6. リードの音楽ドラマ化などシューベルトの音楽を通してクリエイティブな音楽活動を推進。

 以上の目的を果たすため、広く協会会員、協力者、スポンサー、提携団体を求めています。


代表     杉山広司

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代表就任のご挨拶

杉 山 広 司
1年半前から、思い立ってドイツ語の勉強を始めました。といっても、ラジオ講座をテープで録っては、毎日聞くだけのことですが。このところようやく初級の方は何とかなりそうな気配なのですが、中級になるとさすがにその語彙の多さ故、辞書を引くことに追われ、しかも同じ単語を何度も引いている自分に気付くと、いささか気が滅入ってきたりします。この歳になると、ものを覚えるその足で忘れていく、そのスピードに唖然とさせられます。しかしどうやらこの一年で、辞書を引かずにわかる単語も出来てきましたし、4つの格変化や動詞の変化なども、始めた頃よりは入っているようなので、辛抱強くやるに限るのでしょう。 しかしラジオ講座でドイツ語の勉強をしていると、思わぬ収穫もあるもので、この歳になって、シュトルムやシュティフターを、ヘッセやトーマス・マンやカフカの文章を、原語で読む回り合わせになるとは、思っても見ませんでした。若い頃に読みふけったあの作家たちの文章を、今、原語で読み直している自分がいると思うと、これはこれでまた、予期せぬ興奮が体を走り抜けるというわけです。 歌曲集「美しい水車場の娘」の後半の何曲かに、邦詩として實吉さんがし残している部分があり、何とか全曲を邦詩にしたいという思いからドイツ語の勉強を始めたのですが、これは、思わぬおこぼれを頂いた、いわばシューベルトさんのプレゼントだと思いました。これが、協会に入ってからの私の個人的体験のひとつです。そんなわけで、会員それぞれにとって、シューベルトをきっかけとして何か新しい一歩が始まるといった、そういった協会になればいいと願っています。昔のことであっても、もう一度やってみること、歌ってみる、演奏してみる、これもまた新しい一歩である筈です。それぞれのシューベルトを語ること、他の人の中のシューベルトに耳を傾けること、そこに新しい発見があるかもしれません。それぞれが思いついた一歩を大切に見つめながら、代表として、これからの会の方向を見極めて行きたいと思っています。小さくとも、それぞれの見つけた新しい発見、踏み出した小さな一歩、その方向にこれからの協会があると信じています。会員50人余りの小さな会ですが、少しでもシューベルトに関心のある方は、どうぞご参集ください。
2006年4月
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