「冬の旅」
第一曲:「お休み」
W・ミュラー詩
Y・C・M邦詩
行方も知らぬ旅に出た
花咲く春ははるか遠く
あの娘(こ)と交わした愛のコトバ
親も許した二人の仲
今では返らぬ遠い想い出
二度と返らない遠い想い出
どこへ向かおうかあてもない旅
暗闇の中を手探りで
月の光を伴に選び
一人とぼとぼと歩いて行く
白い雪の中獣の道を
一人でたどる獣の道を
村人に追われ帰らぬ旅
犬どもの吠える声を背にして
心変わりは人の世の常
女の心はあてにならない
心の冷えた君よさらば
不実な女(ひと)よもうさよなら
目を覚まさないで夢を見てろ
足音も聞くなドアを閉めて
通りすがりにたったひとこと
書き残して行けば分かるだろう
ひとことドアにさようならと
書いて旅に出るさようならと
さようならと・・・。
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