「門つ‘けのオルガン弾き」(「冬の旅」第24曲)

W・ミュラー詩

Y・C・M邦詩

村外れに門付けが、萎えた指でオルガン回す。

銭を投げる人もない。それでも弾く手を止めない。

皿はいつも空のまま。

聞いてくれる人はない。集まるのは犬ばかり。

それでも弾く手を止めない。音ばかりが鳴り響く。

いつまでも鳴り続ける。

おかしな爺さん、ついて来るか?

歌の旅に出かけよう!





 

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