2006年夏の例会

19歳のシューベルトと「ます五重奏曲」

 

                  曲目

弦楽三重奏曲 第1番 変ロ長調 D471

ピアノ四重奏のための

アダージョとロンド・コンチェルタンテ ヘ長調 D487

           ピアノ五重奏曲 「ます」 イ長調 D667

 

               演奏:コリーナ・ヴェルデ

                  V:中島ゆみ子 Va:尹 鳳輝 Vc: 菊池武英

         Cb:小笠原茅乃 P:小埜寺美樹

 

       2006725日(火)pm7:00開演6:30開場)

             会場: カルラ・ホール       参加費 3000

               

        何よりも、初出演のコリーナ・ヴェルデの皆さんの熱演がとても印象的な例会でした。終った

       後の懇親会でも、「感激した。」「我々だけで聞いているのが、もったいないと思った。」

       「もう一度、このアンサンブルで聴きたい。」などなど、演奏家の皆さんに直にお聞かせしたい

       言葉が次から次へと会員たちの口をついて出たほどでした。


        19歳のシューベルトの作品は、それ自身決して完成度の高いものではありませんが、

       そこから生まれようとしているシューベルトらしさを、余すところ無く、そして決して冗漫に

       感じさせること無く演奏されたコリーナ・ヴェルデの皆さんに感謝です。

        そして、この二作品の延長線上にあって、言わば結晶ともいうべき「ます五重奏曲」も、

       緊密でありながら、自由で、躍動的なアンサンブルの味わいを、十分楽しませて

       いただきました。


        シューベルトの室内楽の原点が、もし父親と兄弟とのカルテットにあったとすれば、

       「ハウス・ミュージック」の喜びや楽しさこそ、シューベルトの室内楽を生み出す泉であった

       といえるでしょう。そして、コリーナ・ヴェルデの音楽は正しくその喜びと楽しさを目の前で

       再現してくれました。この感激は、是非また来年の例会に結び付けて行きたい、と思った

       例会ではありました。


                                                    杉山広司 記
    


           例会の解説文はこちらから「19歳のシューベルト」

                         
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