2006年秋の例会
フルートとピアノの午後
曲 目
フルートとピアノのための
四つの歌曲(白鳥の歌より) 編曲:テオバルト・ベーム
「漁夫の娘」「セレナーデ」「海辺で」「鳩の使い」
(「鳩に使い」のみ編曲:レオポルト・ヤンザ)
ピアノのための36の創作舞曲 D365(作品9)より 18曲
シューベルトのワルツによる変奏曲 変イ長調 作品21
(テオバルト・ベーム作曲)
ピアノとフルートのための
「しぼめる花」の主題による序奏と変奏曲 ホ短調 D802 (作品160)
演 奏
フルート 遠藤尚子 ピアノ 別府里加
2006年9月10日(日)pm2:30開演
会場:ソフィア・ザール
サロン風の会場に、フルートの音が鳴り響いた時、それはあたかも、ちょっとお洒落で、新鮮な例会の「ファンファーレ」のようでさえあった。フルートが歌う四つの歌曲は、「海辺で」に於いて最高潮に達し、霧に包まれた海辺で聞こえてくる女の啜り泣きが、真に迫って聞こえてくるようだった。
近年の例会では稀な、ワルツ集に、今回別府さんには挑戦していただいた。36曲から18曲を選び、一気に演奏するために、曲順も別府さんにお任せして演奏をしていただく。結果は、今後の舞曲集のプログラムの方向性をしっかり指し示してくれたようだ。
前半のとりは、テオバルト・ベームの変奏曲。ベーム式フルートならではの技巧を要する、ヴィルトゥオーソな曲を、華麗に、若々しく演奏。
そして最後は、シューベルトの変奏曲。シューベルトの曲では珍しいヴィルトゥオーソな作品を、遠藤さんのフルートは、歌うように、私たちの心に響かせてくれた。
フルートの曲は1曲しか書いていないシューベルト。しかしいずれまた、別な形で遠藤さんのフルートとは再会したいと思った今回の例会でありました。
今回の解説は、ヴィルトゥオーソの音楽とハウスムジークを対比しながら展開されましたが、興味のある方は、こちらへどうぞ。