「川の上で」(「冬の旅」第七曲)
W・ミュラー詩
Y・C・M邦詩
陽気にざわめく明るい川
おし黙ったまま、別れも言わない
固い衣に覆われてる
身動きもせず、砂に埋もれてる
厚い氷に、孔をあけてやろう
あの娘(こ)の名前を
刻みつけてやろう
初めて出会ったあの日のことも
ついでに壊れた指輪の恨みも
この川底に、秘密があるのか
氷の下に、熱く流れる
渦巻きがあるのか?
→「冬の旅・目次」へ戻る
→「冬の旅の世界2」へ戻る